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住宅コラム 「洗濯物を干す場所」

戸建て住宅の間取りを考えるとき、洗濯物干し場の位置はどこが適しているでしょうか。
今では洗濯乾燥機も出回り、浴室に乾燥機がついている住宅も増えました。
「うちは100%乾燥機」という人もいるかもしれませんが、
「できるだけ自然乾燥したい」と考えている人も多いと思います。
「洗濯物を干す場所」はプランニング中にそれほど重視されないかもしれませんが、
計画をおざなりにすれば、日中家の中が洗濯物だらけになってしまい、
部屋干しのニオイが気になったり、なかなか乾かず洗濯物が
ずっとぶら下がったままになるなど、頭を悩ますタネになりかねません。
◆洗濯物を干す場所の条件は
洗濯物はできるだけ、自然乾燥したい人にとって、
洗濯物干し場の理想的な位置は
「洗濯機から近い」
「干しやすい&取り込みやすい」
「乾きやすい」「じゃまにならない」
「雨除けがある」などだと思います。
これらの条件についてもう少し掘り下げて考えてみましょう。
◆洗濯機置き場と同じフロアが鉄則
まず洗濯物干し場をどのフロアに設けるのがよいでしょうか。
「ベランダのある2階」と思われるかもしれませんが、
洗濯機置き場のある階と同じ階に設けるのが鉄則です。
洗濯機が1階にあるなら洗濯物干し場も1階に、
洗濯機が2階にあるなら洗濯物干し場も2階に、というふうにです。
なぜなら洗濯物を抱えて階段の上り下りをするのは大変重労働であり、
かつ足を滑らせて怪我をする危険性があるからです。
階段からの転落事故は家庭内事故の事例として数多く報告されています。
毎日のことですから、大きなカゴを抱えて階段の上り下りをしなくてすむ
動線を考えましょう。
◆洗濯物を干す場所には庇がお勧め
最近は浴室、洗面脱衣室などの水回りを2階に作っている間取りも多く見かけます。
そこに洗濯機を置く場合は同フロアの2階にベランダを設け、
そこに干すというケースが一般的だと思います。
向きは日照時間の長い南向きがお勧めですが、
東向きでも西向きでも風が通るようにしておけばよいでしょう。
2階のベランダを物干し場にする際にお勧めしたいのは、
洗濯物干し場を覆う屋根または庇をつけることです。
雪の多い地方だと当たり前の光景ですが、関東以南では庇のないベランダに
洗濯物を干すケースが多いと思います。
しかし、庇や屋根のかかった洗濯物干し場は「今日の天気微妙だな……」
という時でも安心して干せます。
庇や屋根があれば、ちょっとしたモノも置ける半屋外空間になり、
洗濯を干す以外にも使い勝手が大変よくなります。
◆1階にはデッキスペースを確保すれば、洗濯物を干せる
もし1階に洗濯機置き場があるなら、洗濯物を干すスペースは1階に確保しましょう。
南側にある庭の日当たりのよい一角に物干し台を設置しても良いですが、
せっかくならウッドデッキを設け、そこに光を通すプラスチックの一種である
ポリカーボネート板で屋根をかけてみてはいかがでしょうか。
ポリカーボネート板の屋根の下に、可動式のオーニングを合わせれば、
夏はオーニングを開いて日射を遮り、冬はオーニングを畳んでお日様をいっぱい取り込むなど、
季節に合わせた使い方ができます。
◆寒冷地の洗濯物干し場を参考に
雪が多く降る地域では、洗濯物干し場になんらかの対策を施している家が多く、
軒を長く出して洗濯物干し場の天井をすっぽり覆う、または庇を設けるほかに、
屋根だけでなく側面もポリカーボネート板などで囲い、雨や雪が吹き込まない造りにしている
家も多く見かけます。
また、1階に洗濯物干し場を設ける場合は住戸の中に専用の洗濯物干しスペースを
設けることもあります。
洗濯物を干すスペースは、家事室を広めにとりそこに干す方法、
廊下と洗濯物干し場を兼用する方法など、いろいろ考えられます。
家事室に洗濯物干しスペースを作る家事室と洗濯物干し場を兼用する場合は、
そのスペースを家の北側に設けざるを得ないケースも出てくると思います。
その際に「乾くのだろうか」「じめじめしないだろうか」と心配する声も聞きますが、
「風の流れをつくる」ことを念頭に置き、計画してください。
同じ室内に窓を2か所、もしくは給気口と換気口を設け、風の出入り口を作ります。
大きな換気扇をつけたり、サーキュレーターを併用したり、
室内の仕上げに吸湿作用のある珪藻土を用いるなど工夫して、
湿気がこもらないようにしましょう。
◆廊下は風が抜け、乾きが良いため兼用する
省スペースで、と考えた時には、洗面脱衣所やキッチンの近くに、
あまり人が通り抜けない廊下があればそこを洗濯物干し場として
利用する方法もあります。
廊下はある程度の距離(長さ)があるので、廊下幅をやや広く取り、
廊下の片側の天井または壁に物干しざおを掛ける金具を取り付けます。
廊下は意外と風が抜けるため、乾きがよくなります。
こういった洗濯物を干す場所の知恵は雪の多い地域の方が進んでいます。
雪が降らない地域でも、洗濯物は自然乾燥したい人、普段忙しい人、
洗濯物をとりこむ時間がマチマチな人には参考になると思います。
洗濯は毎日することなので、ぜひ住宅の間取りを計画する時から
検討材料に入れておくようにしてください。
住宅コラム 「フラット35 2か月連続で史上最低金利を更新!」

住宅金融支援機構(東京都文京区)が民間金融機関と提供するフラット35の
2019年9月の適用金利が発表されました。
◆融資率9割以下で返済期間が21年以上35年以下の主力タイプの金利幅は…
1.11%(前月より-0.06%)~1.87%
と、今月は大幅に金利が下がりました。
先月から続いている、フラット35史上最低金利を更に大幅に更新しました。
また、金利1.10%台前半となり、益々魅力的なサービスを提供中です。
◆融資率9割以下で返済期間が20年以下の金利幅は以下の通りです。
1.05%(前月より-0.06%)~1.81%
と、中期に関しても引き下げました。
◆融資率が9割超で返済期間が21年から35年以下のタイプの金利幅は…
1.55%~2.31%
◆融資率9割超で返済期間が20年以下のタイプの金利幅は…
1.49%~2.25%
以上のようになっています。
今月のフラット35は、全体的に大幅に金利を引き下げました。
ここ数か月で、金利が上がったのは4か月前のみで1.10%台前半となり
フラット35史上の低金利を継続し魅力的なサービスを提供中です。
フラット35を検討している方にとっては、先月に続き、うれしいニュースとともに
大きなチャンスを継続中です。
メガバンク、フラット35以外の動きですが、新生銀行を除く全ての金融機関が
変動金利を据え置いています。
ちなみに新生銀行は変動フォーカスタイプの金利を引き下げ、0.45%での提供を開始しました。
固定金利に関しては、世界の長期金利が急低下している影響を受け、
多くの金融機関が長期固定金利を中心に、小幅ながら金利を引き下げています。
固定金利は、主要金融機関18行の中で、金利を引き上げたところはありませんでした。
今月の住宅ローンの全体的な動向は、ほぼ全ての金融機関が長期金利を中心に金利を引き下げており、
全面安の状況でした。
現在の長期金利低下は行き過ぎだと考えていますが、
世界的な長期金利低下が止まらない以上、もう少し下がるかもしれません。
ちなみに欧州の一部(デンマーク他)では、住宅ローン金利自体が
マイナス金利になっており、住宅ローンを借り入れるとお金がもらえるという
異常自体が発生しています。
先月、これ以上の金利低下は考えにくいと予想していましたが、
この予想は完全に外れました。
世界中の長期金利が低下しており、日本も例外ではありません。
ちなみに世界中の金利を左右する米国10年債は、1.48%前後をつけており、
節目の1.5%を下回っています。
ここまでの金利低下を予想したところはほぼ皆無であり、
この金利低下は想定外の事態と言えるでしょう。
住宅ローンの新規借り入れ、または借り換えを検討しているのであれば、
この想定外のタイミングに利用すべきと考えています。
また内閣府が発表を予定している景気動向指数は、前月からの改善を予想しています。
しかしながら米中貿易摩擦の激化や海外経済の動向、韓国との関係悪化など、
日本を取り巻く環境は厳しさを増しており、今後の先行きには不安がああります。
住宅ローンの利用を検討されている方の中には、
景気が停滞し、住宅価格が下がるのを待っている方も多いと思いますが、
景気の悪化と住宅価格は必ずしもリンクしません。
また2019年10月には消費増税が控えており、新築物件は値上げが予定されています。
住宅ローン減税が拡充され、住宅価格の上昇を抑える措置が取られるとはいえ、
増税の影響を全て打ち消すほどの効果はありません。
もし良い物件が見つかったらのであれば、購入を検討すべきです。
買わずに後悔するくらいなら、買って後悔することをおすすめします。
そして今後の不透明な金利状況の可能性を考えると、
フラット35は、借入時から完済時まで全期間固定型の住宅ローン商品なので、
今借り入れた方は35年後の完済時までずっと低金利の恩恵を受けられる…
というメリットがあります。
いくら借入時の金利がいくら低くても、何年後かには住宅ローンの返済に追われる生活…
そうなってしまっては元も子もありません。
目先の数字にとらわれず、しっかりとそれぞれの住宅ローン商品の
メリット/デメリットを理解し、家族のライフプランに合った住宅ローンを選択しましょう!!
※下記のサイトにて、フラット35の金利推移をご確認いただけます。
現在がどれほど低金利であるか?? ご参照ください。
http://www.flat35.com/kinri/index.php/rates/top
【フラット35】の利用を予定している方、住宅ローンの新規利用・借り換えをお考えの方など、
いずれにしても、早めに行動へ移すことをお勧めします!!
最後に、金利が大幅に下がった2019年9月の住宅ローン金利は、過去最低水準で推移しております。
現在購入を検討している方はもちろん、住宅ローンを借り換えのタイミングを
見極めているという方にとって、金利が低いい今月は、検討する価値があります。
住宅ローン金利が最低水準にある、この機会を見逃さないようにしましょう。
住宅コラム「消費税増税による住宅ローンへの影響」

2019年10月の消費税増税を控え、住宅購入を検討している方の中には
住宅ローンへの影響が気になる、という方も多いと思われます。
増税によって負担分はどのように増えるのか、
住宅ローン控除やすまい給付金などの制度の変更点、
住宅ローン金利も影響を受けるか等、
消費税と住宅ローンに関連した心配ごとは様々です。
そこで今回は、「消費税増税と住宅ローン」をテーマに、
増税のタイミングで変わること・変わらないことをお伝えします。
◆住宅購入費用は、なにに消費税がかかるのか
一般的に、消費税が増税になると、物件の価格や住宅ローンの手数料はアップします。
ただし、住宅購入費用のすべてがアップするわけではなく、
負担増となるのは、購入費用のうちの消費税がかかっている部分のみです。
これから住宅を購入する方は、費用のどの部分に消費税増税の負担が発生するのかを
知っておきましょう。
●住宅購入費用のうち消費税がかかるもの
・新築の建築費用 or 建物価格(各種の工事費用を含む)
・金融機関に支払う融資事務手数料
・金融機関に支払う諸費用(司法書士報酬など)
・不動産業者に支払う仲介手数料
・移転に伴う引っ越し費用
※土地には消費税はかからない
※中古物件の建物価格にもかからない(仲介手数料だけ)
たとえば、土地と建物がセットで売られている新築の建売住宅の場合、
消費税増税でアップするのは「建物部分の価格」のみです。
また、中古住宅の場合は、売主も買主も個人であるケースが多いため、
建物価格にも消費税はかかりません。
ただし、不動産仲介業者に支払う「仲介手数料」や、
住宅ローンを組む際に金融機関に支払う「融資事務手数料」「司法書士報酬」などは
消費税の対象となるため、増税によりアップします。
◆消費税増税での住宅ローン控除
消費税増税と住宅ローンの関係で、最初に押さえておきたいのが
「住宅ローン控除」と「すまい給付金」の変更点です。
住宅ローン控除とは、住宅ローンの年末時点の残高のうち
1%相当の所得税(一部住民税も)が、10年間にわたって控除(減税)される
制度のことです。
2019年10月の消費税増税以降は、現行の10年間の控除期間が3年間延長され、
13年間、住宅ローン控除を受けることができるようになります。
住宅ローン控除の3年延長は、消費税増税によって増えた2%分の負担を
埋めるための経過措置となるため、実質的には、延長によって
得をするわけではありません。
しかし、増税の影響を少なくするうえで大変有効な制度改正と言えます
●住宅ローン控除の対象となる住宅
・新築住宅の適用基準
・新築または取得日から6ヶ月以内に入居している
・住宅ローン契約者の合計所得金額が3,000万円以下
・住宅ローンの返済期間が10年以上
・物件の床面積が50平米以上
・床面積の2分の1以上が居住用である
●中古住宅の適用基準
・新築住宅と同様の適用基準を満たすこと
・マンション(耐火建築物)は築25年以内
・マンション以外の物件は築20年以内もしくは一定の耐震基準を満たすこと
・贈与や、生計を一にする親族などからの購入ではないこと
●リフォーム・増築時の適用基準
・新築住宅と同様の適用基準を満たすこと
・自身が居住する自己所有物件のリフォームであること
・一定のリフォーム基準を満たすこと(省エネ、バリアフリー、耐震、大幅な間取り変更など)
・工事費用が100万円を超えること
・店舗併用住宅では 居住部分のリフォームが2分の1以上であること
●3年間の延長が適用される住宅
・2020年末までに引き渡される契約となっていること
・注文住宅は、2019年4月以降の契約かつ10月以降の引き渡し
・建売住宅&マンションは、2019年10月以降の引き渡し
また、消費税増税にともなって、「すまい給付金」も一部の条件が変更になります。
すまい給付金とは、平成26年の消費税増税(5%から8%)のタイミングで導入された、
住宅取得費用の負担軽減を図る制度のことです。
住宅取得から1年以内に申請することで、所有者の収入と住宅の持分割合に応じて
一定の給付金を受け取ることができます。
2019年10月の消費税増税後には、支給対象者の年収上限がアップして、
従来よりも多くの人が給付金の対象となるほか支給される給付金額(給付基礎額)の
上限もアップします。
◆消費税増税と住宅ローンの金利の関係
消費税増税に関連したトピックスとして、住宅ローン金利の動向が気になるという方も
多いでしょう。
一般に、住宅ローンの金利は、変動金利が「短期プライムレート」、
10年以上の固定金利は「10年物国債金利」の数字に連動します。
また、これらの指標も、物価動向(インフレ率)や世界経済の動向、
日銀の金融政策などの影響下で決まるため、消費税増税が直接、住宅ローン金利に
影響を及ぼすことはありません。
ただし、住宅価格そのものはインフレ率を左右する重要な要素であり、
今後、消費税増税によって住宅価格が上昇したり、
オリンピック終了後に住宅価格が下落したり、といった事態が起これば、
物価に連動して金利が上下する可能性も出てきます。
消費税増税によって金利が変動する可能性は高くありませんが、
住宅ローン、とくに変動金利を検討している方は、日頃から金利動向をチェックしたり、
変動金利と固定金利の特性を把握してリスクヘッジを行うといった対策をとっておくと良いでしょう。
◆消費税増税は住宅ローンの新規借り入れ、借り換えにどう影響する
それでは住宅ローンを実際に借り入れる場合、消費税の増税はどの部分に影響するのでしょう。
新規借り入れの場合は、増税前と比較して物件価格が上昇する可能性が高いため、
その分、借入額が増える可能性が高くなります。
また、新規借り入れ・借り換えとも、諸費用の一部や繰り上げ返済手数料はアップします。
ただし、増税によって負担が増えた部分は、住宅ローン控除の延長措置や、すまい給付金などを利用することで
相殺できるため、深刻な影響は出にくいと言えるでしょう。
●消費税増税でアップする住宅ローン関連の費用
○新規借り入れの場合
・総返済額は、物件価格(建物部分、工事費用)など
・諸費用は、融資事務手数料、司法書士報酬など
・繰り上げ返済は、手数料が発生する場合
○借り換えの場合
・諸費用は、融資事務手数料、司法書士報酬など
・繰り上げ返済は、手数料が発生する場合
※住宅ローン保証料、収入印紙代(印紙税)、団信保険料は、消費税の課税対象外
住宅ローンにおいて消費税の対象となるのは、おもに金融機関に支払う手数料です。
ネット銀行の多くは、借入額×2%の融資事務手数料がかかるケースが多く、
消費税率が8%から10%にアップすることで、たとえば、3,000万円の借り入れであれば、
手数料が1万2,000円アップします。
例)借入額3,000万円の場合
・増税前
融資事務手数料2.16%(8%)=648,000円
・増税後
融資事務手数料2.20%(10%)=660,000円
そのため、増税後に住宅ローンを契約する場合は、それぞれの金融機関の
金利やサービスを比較すると同時に、各種の手数料もチェックし、
候補に加えてみると良いでしょう。
◆まとめ
ここまで、消費税増税が住宅ローンに与える影響をお伝えしました。
消費税が10%になると、住宅価格の一部と、金融機関や不動産業者に支払う手数料が
アップする可能性が高くなります。
ただし、消費税増税の影響を考え、各種の緩和制度が設けられていること、
また、増税後に不動産全体の価格が低下する可能性も示唆されており、
消費税アップが、必ずしも住宅購入に不利に働くとは言えません。
増税前だからといって無理に住宅購入を急ぐ必要はなく、
大切なのは、自分(家族)が納得できる家づくりができるかどうかです。
ライフプランに沿った適切なタイミングで住宅購入を決めることで、
結果的に満足度の高い物件や住宅ローンを選ぶことができるでしょう。
住宅ローンについては、消費税増税でアップするのは、ほぼ金融機関の手数料のみであり、
手数料体系の有利な金融機関を選ぶことで、影響を少なくすることが可能です。
今回お伝えした消費税増税の影響も把握しつつ、ご自身の予算とライフスタイルに合った
住宅ローンを選びましょう。
住宅コラム「小さい家に住むメリット」

ゆとりのある広い家もいいのですが、最近は小さい家が人気です。
ただ、狭ければいいというわけではなく、小さいけれど、豊かさを感じる家がおすすめです。
◆小さい家は建築費用・税金・ローンの面でメリット!
小さな家には、どんなメリットがあるのでしょうか。
まず、建築費が抑えられます。
毎年かかる固定資産税も少なくてすみます。
建築費が少なくてすめば、住宅ローンの負担も軽くすることができるので、
生活のレベルを落とす必要もなく、日々の生活にゆとりが生まれるでしょう。
将来のメンテナンス費用を計画的に用意することもできるはずです。
◆小さい家は建築後のメンテナンスのしやすさもメリット!
小さい家は、建てた後のメンテナンスがしやすいというメリットもあります。
例えば、外壁の再塗装です。
家が小さければ外壁の面積も小さくなるので費用は抑えられ、工事期間も短くてすむでしょう。
また、大きな家に比べて目が行き届きやすくなるので、補修箇所や不具合の早期発見にもつながると思います。
◆小さい家は毎日の掃除がラクというメリットも!
家が小さいと毎日の掃除もラクですね。
高齢になると、掃除をはじめ、家全体に目配りするのはなかなか大変です。
家族構成や来客の多さにもよりますが、日常生活にはそれほど広い空間を必要としません。
普段使う場所だけきれいにすればすむ小さい家は、広すぎる家より快適ではないでしょうか。
また、敷地に対して家が小さければ隣家と一定の距離が保てるので、
敷地いっぱいに家を建てるより、通風や採光が改善される可能性があります。
◆小さい家の注意点や建てる際に工夫するポイントは?
小さい家はメリットが多く、いいことばかりですが、注意点やマイナス面もないわけではありません。
小さい家だからといって、すべての部屋や空間を必要以上に狭くしてしまったら、
使い勝手が悪くなってしまいます。
水まわりのように毎日使う場所は、極端に面積を削ってしまわないようにしましょう。
洗面室やトイレなど、もともと面積の小さな場所は、居心地を高め、狭さを感じさせない工夫も必要です。
具体例をあげると、洗面室と浴室との間仕切りにガラスを利用して広く見えるようにしたり、
トイレの内装に明るめの色を使ったり、ドアより引き戸を多用したりとです。
外部からの視線を防げる位置に窓をとって、光の入る明るい空間にするなども、よい方法でしょう。
また、家のどこかに広い空間をつくるといいと思います。
例えば、間取りを考えるときにメリハリをつけるとよいでしょう。
玄関や個室などはそれほど広くないけれど、リビング・ダイニングは大きな空間にするといった具合です。
◆小さい家に住む場合、収納が重要
小さい家では、すっきりと暮らせるようにすることが大切です。
そのためには、ものがあるべき場所にきちんと収まっていないといけないので、収納が重要になります。
いろいろなところにものが散乱していては、よけいに狭く感じます。
収納の基本は適材適所といわれるように、必要な場所に十分な収納を確保することです。
納戸や押入れのような大きな収納をつくっても、使うたびに取りに行くのでは面倒です。
さらに、しまうものによっては奥行きの浅い収納のほうが取り出しやすいこともあります。
収納スペースは、各所に、そして、しまいやすさ・取り出しやすさを重視してつくりましょう。
外まわりのことでいえば、家が小さくなれば、庭がとれる可能性があります。
季節ごとに咲く花や野菜を育てるなど、ガーデニングや家庭菜園にチャレンジするなど、
自然を楽しむのもいいかもしれません。
◆家の大きさは20年後、30年後のことを考えて決めよう
家を建てる人の年齢を見ると、だいたいどの調査でも30代前半から40代半ばの人が中心です。
仮に、30代で家を建てたら、30年後には60代です。
ひょっとしたら、「最近疲れやすくて」とか、「階段の上り下りが億劫になってきた」
なんてことを言い始めているかもしれません。
そんな年代になったときのことも想像して、家を建てたいものです。
最近では、子どもが独立して夫婦だけの暮らしになった場合に、増築ならぬ「減築」をする家庭が
見られるようになってきました。
家族構成が変わったことで生活スペースが小さくてすむため、子ども部屋を主寝室にしたり、
客間をなくすなどして、間取りを変えたり、不要部分を削減し、家をコンパクトにするリフォームです。
家が小さくなった分、毎日の掃除がラクになり、以後のメンテナンス費用の削減も期待できます。
こうした事例のように、子どもの独立後にリフォームをして家を小さくするのも一つの方法ですが、
最初から必要最小限のスペースで心地よく豊かに暮らせる設計を心掛けるのも賢い選択です。
子どもたちが家を出た後、活用されない空間をできるだけ小さくするために、
子ども部屋などは、あらかじめ最小限にとどめておくのもいいと思います。
ひとつの例として、子ども部屋には壁やドアもなく、収納で廊下と仕切ります。
ベッドと収納で、一人になれる小さな空間は確保します。
勉強は2階のホールに造り付けられた家族共有の大きな机で行います。
4人家族の家としてはコンパクトですが、大きな吹抜けがあり、明るくのびのびとした空間となります。
限られた空間でも大胆な発想やメリハリのある設計により、心地よい豊かな空間はつくれるものなのです。
おススメするのは、小さいけれど、豊かさを感じる家です。
小さい家には意外にメリットが多いということをお伝えしました。
小さくても豊かな家で、長く快適に暮らしてほしいと思います。
住宅コラム「トイレの照明におすすめの明るさ」

ホテルやデパート・美術館などのトイレに入ると、結構内装や照明が気になります。
一昔前は明るく清潔感のあるトイレが高い利用度を誇っていましたが、
最近では内装材や色、照明にこだわった新しい感覚のトイレルームに人気が集まっています。
このような公共的なトイレは同じ人が何回も利用する訳ではないので、
美しさや面白さと言う点で評価されることもあります。
一方、住宅のトイレは狭い空間であるがために、特に照明はその手法に制約を受けます。
トイレルームは単独の部屋とバス・洗面が一体化となったユニット型があります。
単独のトイレルームは一畳があるかないかの狭い空間のため、
内装や照明が暗いとあまり心地よさを感じないのが一般的です。
またバス・洗面が一体化となったユニット型は、湯気の発生が起こるため、
必ず防湿マークのついた照明器具を選ぶ必要があります。
狭いトイレ空間の照明は天井灯か壁付け器具が一室一灯で選ばれます。
天井灯は普通部屋の中心に取り付けられますが便器の真上を避け、
前方向か場合によっては後ろ方向にずらした位置に白熱灯60W用が選ばれます。
そして器具はできるだけ光が広がって、壁や天井の一部が明るくなるようなものが
開放感や清潔感を表現してくれます。
これは排泄物の健康チェックのため便器内が自分の頭の影にならないようにするためです。
ブラケットは狭い空間ではあまり勧められません。
狭い空間故、邪魔な存在になりかねないからです。
しかし階段下のトイレのように天井高がなく傾斜している場合はブラケットが望ましいこともあります。
◆トイレの照明器具におすすめの明るさ・光源とは
トイレは一般に白熱灯が勧められます。
その理由は、第一にトイレは電灯の点滅を頻繁に繰り返すことが考えられるからです。
蛍光灯はランプ寿命が低下しますが白熱灯にはそのようなことはありません。
第二に排泄物の色がよく見える点です。
排泄物の色は健康のバロメーターですので異常を見間違えないように白熱灯が選ばれます。
第三に深夜のトイレ利用です。
深夜は目が暗さに慣れているため、通常より暗くしないとまぶしいさで目が冴えて
寝付きが悪くなります。
特に高齢者には注意が必要です。
白熱灯は明るさの調光が容易に出来るので、深夜の利用が多い方は調光できるようにしておくと
良いかもしれません。
白熱灯、蛍光灯に限らず、ランプの交換や器具の清掃のことを考えて
照明器具のデザインを考えねばなりません。
狭くて足元の悪いところでは、特にランプ交換が行いやすい下面開放型器具が便利です。
また、トイレは明かりの消し忘れ防止を考えるにあたって人が不在のときは自動で照明が消える
人感センサ付き器具の導入が勧められます。
トイレの照明は部屋が狭いためついおろそかにされがちですが、実は重要な空間になります。