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2019-07-20 08:22:00

住宅コラム「家庭用蓄電池の種類・特徴・選び方」

日々の暮らしはもちろん、家づくりの際には、

「省エネルギー」に配慮したプランや設備・建材を選ぶことは大切です。

 

そして、太陽光発電システムなどによってエネルギーを生み出す「創エネルギー」や

エネルギーをためる「蓄エネルギー」も注目されています。

 

「蓄エネルギー」機器として挙げられるのが、家庭用蓄電池(蓄電システム)です。

 

災害時の電源確保だけでなく、節電意識の高まりなどからも関心は高まってきており、

最近では、メーカー商品にも、機能や形状などが異なる、さまざまなタイプが揃ってきました。

 

持ち運びができる容量の小さいタイプもありますが、ここでは、ある程度の容量のある、

定置型の家庭用蓄電システムについてお伝えします。

 

◆家庭用蓄電システムの種類

 

蓄電システムに用いられる蓄電池には、リチウムイオン蓄電池や鉛蓄電池、

ニッケル・水素電池などがありますが、家庭用蓄電システムに多くみられるのは

リチウムイオン蓄電池でしょう。

 

リチウムイオンを用いた蓄電システムには、コンセントにつないで使用する

(工事が不要な)タイプと、配線工事を行い設置するタイプ(系統連系型)に

分けることができます。

 

コンセントから充電し、蓄電システム本体にコンセントを差し込んで使用するタイプは、

停電時、パソコンや照明などのバックアップとして、また、電力需要の多い夏場のピークシフト

(電力を使用する時間帯をずらし、電力需要のピーク時の電力消費を抑えること)に

活用することができるでしょう。

 

配線工事を行タイプ(系統連系型)は、あらかじめ特定の機器(冷蔵庫、照明機器、テレビなど)と

蓄電システムを接続しておくことで、停電時のバックアップが可能です。

 

ピークシフトはもちろん、太陽光発電システムと連携できるタイプもあります。

 

最近では、太陽光発電用と蓄電池用の2つのパワーコンディショナをひとつにまとめたタイプが流行りです。

 

◆メリット 停電時に電化製品を利用でき、電気料金の節約にも

 

蓄電システムを用いるメリットは、電気会社の料金プランによっても異なりますが、

深夜の割安な電力を蓄え、電力需要のピーク時に使用することで、

電力会社から購入する電力量を抑えることができることです。

 

蓄えた電力を、電気料金の高い時間帯に使うことで、電気代節約にもつながります。

もちろん、停電時(非常時)に使用することも可能です。

 

太陽光発電システムと連携している場合であれば、昼間に発電した電気を使用しながら

余剰分を蓄え、夜に使用することも可能です。

 

足りない分だけ電気を購入すればいいので、電気代を節約することができるでしょう。

 

また、停電時には、太陽光発電システムの自立運転によって蓄電システムに充電、

昼夜問わず電気を利用すること可能です。

 

製品によりますが、停電時に使用する家電製品を設定しておくことができるタイプもあります。

 

また、蓄電システムに蓄えた電気と太陽光で発電した電気を、

HEMS(Home Energy Management System ホーム エネルギー マネジメント システム)

などと連動させることで、より効果的に使用することができるでしょう。

 

◆デメリット 蓄電容量に限りがあり、置くスペースが必要なこと

 

蓄電池は製品によって蓄電容量は異なり、小型のものは蓄電容量が少ないため、

使用できる範囲も狭まります。

 

一般的に家庭で用いられる蓄電容量の目安は、15kwhまでと言われていますが、

製品的には、1kwhから12kwhまで様々です。

 

緊急時に必要な機器が使用できる容量のタイプを選ばなくては意味がありません。

 

常に残量を意識しておくことも必要でしょう。また、リチウムイオン電池は、

充放電回数の寿命を超えると、蓄電容量が減少し、交換が必要になります。

 

製品によって、充放電サイクルの回数や残存容量が異なるため、

選ぶ際には確認することが大切です。

 

その他、蓄電システムの設置スペースを確保しておくことも必要です。

 

製品やシステムによって確保するスペースは異なりますが、屋外用と屋内用があり、

寒冷地や重塩害地域などには難しいものもみられます。

 

新築の場合は、事前にサイズを確認しておきましょう。

 

最近では、小型のタイプや壁掛けタイプなどもみられるので、

プランニングもしやすいでしょう。

 

◆低価格化も進んでいる。補助金制度を利用可能

 

従来に比べ、家庭用蓄電システムの価格は低下傾向にありますが、

まだまだ高価なアイテムであることには変わりありません。

 

蓄電池の容量やシステム内容などによっても異なりますが、

蓄電池本体の価格は、大雑把にいうと、100万円~300万円程度でしょう。

 

小型のタイプであれば、100万円以下のものもみられますが、

容量が大きく多機能のものは400万円以上の製品もあります。

 

また、本体価格の他に、配線工事が必要なタイプであれば、

その費用や諸経費などもかかるので、見積もりの際には注意するようにしましょう。

 

設置には、地方自治体よって補助金制度を設けているところもありますが、

補助金額や条件、募集期間などは異なります。

 

自治体によっては契約前に申請が必要な場合もあるので、

設置を検討しているのであれば、早めに確認をしましょう。

 

また、国による、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業

(ZEH)の中で、補助対象として採択されるZEHに蓄電システムを導入する場合には、

補助金額が加算されます。

 

◆プランニングは慎重に太陽光発電システムと同時に検討を

 

家庭用蓄電池を選ぶ際のポイントは、まず、充電容量です。

 

容量によって使うことができる電気量や時間が異なるので、設置する目的や

ライフスタイルに適したものを選ぶことです。

合わせて、どのくらい長持ちするのか、寿命を確認しておくことも大切です。

 

また、設置スペースに適したサイズか、太陽光システムを設置している(予定している)場合は、

連携させた場合の効果などを確認しておきましょう。

 

もちろん、価格や保証・メンテナンスなども重要なポイントです。

 

新築やリフォームでは、太陽光発電システムと同時に検討するケースも多いものです。

 

連携ができるか、停電時に自立運転に自動切り替えできるシステムか、

なども確認をしましょう。

 

電力の買い取り等、制度の変更などにも注意も必要です。

 

専門的な部分も多いため、設置を依頼する場合は、上記の点をしっかりと説明し、

また、シミュレーションなどを提示してくれたり、補助金などの情報を提供してくれる

ビルダーなどに依頼しましょう。

 

最新の製品やシステムを実際にショールームやモデルハウスなどで確認することも大切でしょう。

 

住まいや暮らしの「省エネ」や「創エネ」「蓄エネ」を考える時、まずは、断熱性の高い住まいを実現し、

エネルギーを無駄にしない機器を選ぶことが基本です。

 

その上で、予算のバランスに配慮しつつ、エネルギーを創りだす機器やためる機器、

という順序で考えることがポイントです。

 

家庭用蓄電システムは、身近な住宅設備機器になりつつありますが、

太陽光発電システムやHEMSなども含め、間取りプランや暮らし方などをトータルに検討し、

じっくりとプランニングすることが大切です。

2019-07-06 08:40:00

住宅コラム「フラット35 金利を大幅に引き下げる!」

住宅金融支援機構(東京都文京区)が民間金融機関と提供するフラット35の

2019年6月の適用金利が発表されました。

 

◆融資率9割以下で返済期間が21年以上35年以下の主力タイプの金利幅は…

 

 1.18%(前月より-0.0%)~1.87%と、今月は大幅に金利が下がりました。

 

この金利の引き下げにより下がりましたので、フラット35史上最低金利を更新しました。

 

また、金利1.20%台を切り、更なる魅力的なサービスを提供中です。

 

◆融資率9割以下で返済期間が20年以下の金利幅は以下の通りです。

 

1.12%(前月より-0.09%)~1.81%と、中期に関しても引き下げました。

 

◆融資率が9割超で返済期間が21年から35年以下のタイプの金利幅は…

 

1.62%~2.31%

 

◆融資率9割超で返済期間が20年以下のタイプの金利幅は…

 

1.56%~2.25%

 

以上のようになっています。

 

今月のフラット35は、全体的に大幅に金利を引き下げました。

ここ数か月で、金利が上がったのは先々月のみでついに1.20%台を切る

フラット35史上の低金利を継続し魅力的なサービスを提供中です。

 

フラット35を検討している方にとっては、うれしいニュースとともに

大きなチャンスといえるでしょう。

 

今月の住宅ローンの全体的な動向は、多くの金融機関が変動金利を据え置く一方で、

中期から長期固定金利を中心に、金利を引き下げています。

 

特にメガバンクとフラット35など、メジャーな金融機関が

金利を大幅に引き下げております。

 

ネットバンクに関しては、小幅ながら金利を引き下げました。

 

しかしながら住宅ローン融資残高5兆1,000億円超を誇る

住信SBIネット銀行が20年を超える長期金利を引き上げ、

新生銀行が3年固定、5年固定を引き上げるなど、

一部では金利を引き上げる動きも出てくるなど、

金融機関によって対応が分かれました。

 

この2つの大きなネットバンクの動きにより。

今後の住宅ローンの金利状況が読めない状況となっております。

 

今までの流れから、これ以上の金利低下は考えにくいと

考えていたことから、今月の金利低下には率直に驚きました。

 

足元の金利を見ると、世界中の金利を左右する

米国10年債利回りが2%前後をつけており、この事態は予想外でした。

 

一方でここからさらに金利が低下することを予想しているところはほぼないため、

ここから先、さらなる金利低下があったとしても、極めて限定的でしょう。

 

いずれにしても、住宅ローンの利用を検討している方にとって、

6月以上にチャンスの月になっています。

 

現在の住宅ローン金利は過去最低水準にあり、

新規借り入れ、借り換え共に絶好の機会であることに疑う余地はありません。

 

間違いなく大きなチャンスです。

 

すでに物件を購入している方は、将来の金利上昇に備え、

今月金利の下がった長期固定金利やフラット35への

借り換えを検討するのも良いでしょう。

 

新たに物件購入を検討している方は、物件価格が低下傾向にある今のうちに

物件を購入し、住宅ローンを組むのも良いでしょう。

 

そして今後の不透明な金利状況の可能性を考えると、

フラット35は、借入時から完済時まで全期間固定型の住宅ローン商品なので、

今借り入れた方は35年後の完済時までずっと低金利の恩恵を受けられる…

というメリットがあります。

 

いくら借入時の金利がいくら低くても、何年後かには住宅ローンの返済に追われる生活…

そうなってしまっては元も子もありません。

目先の数字にとらわれず、しっかりとそれぞれの住宅ローン商品のメリット/デメリットを理解し、

家族のライフプランに合った住宅ローンを選択しましょう!!

 

※下記のサイトにて、フラット35の金利推移をご確認いただけます。

 

現在がどれほど低金利であるか?? ご参照ください。

 

http://www.flat35.com/kinri/index.php/rates/top

 

【フラット35】の利用を予定している方、住宅ローンの新規利用・借り換えをお考えの方など、

いずれにしても、早めに行動へ移すことをお勧めします!!

 

最後に、金利が大幅に下がった2019年7月の住宅ローン金利は、

過去最低水準で推移しております。

 

現在購入を検討している方はもちろん、住宅ローンを借り換えのタイミングを

見極めているという方にとって、金利が低いい月は、検討する価値があります。

 

住宅ローン金利が最低水準にある、この機会を見逃さないようにしましょう。

2019-06-29 08:24:00

住宅コラム「緩やかで安全な階段づくりのポイント」

 

◆緩やかな階段の寸法を知って、 安全な階段づくりを!

 

住まいの中で事故が起こりやすい場所は、キッチン、階段、風呂場、ベランダです。

 

この中でも階段は、滑って転ぶ、落下するなど、特に足元がしっかりしない幼児や

お年寄りにとっての危険地帯です。

 

この危険をなるべく避けるためには、手すりや階段の仕上げなどに工夫が必要です。

 

今回は、この階段周りに着目して、安全な階段とはどんなものか、

どのような工夫ができるのかお伝えします。

 

◆階段の幅の種類

 

まず最初に階段の豆知識からです。

 

階段は安全性などを考慮し、建築基準法によって建物の用途や規模により、

その幅、踏み面、蹴上げの寸法が決められています。

 

・階段幅とは「階段の横幅」のことで、広ければ広いほど多くの人がすれ違いができるため、

公共の建物など大勢で使う階段の幅は広く設定します。

 

一般的な家庭では最低75センチから可能です。

 

・踏み面とは「階段の上面(足で踏む板)の奥行寸法」で、この寸法が大きい方が足をのせた時に安定しますが、

奥行きがありすぎるとそれだけ大股で上り下りすることになります。

 

・蹴上げとは「階段の1段の高さ寸法」で、高すぎると上り下りがきつくなりますが、

低すぎてもつかいにくい階段になります。

 

一般的な住宅の階段の規定は「幅75cm以上、蹴上げ23cm以下、踏み面15cm以上」とかなり急な勾配でも

OKとなっています。

 

一方、一番規制が厳しいのが小学校の児童用の階段で「幅1.4m以上、蹴上げ16cm以下、踏み面26cm以上」と、

だいぶ緩やかな階段となります。

 

◆「手すりの設置」

 

手すりの設置については、不特定多数の人が使う階段で高さ1m以上の階段には手すりを設けることとなっていますが、

反対に使う人が限定された戸建て住宅やマンションのメゾネットなどの階段には、とくに手すりを

設けなくてもいいことになっています。

 

このようなことから、結果として危険な階段になっていることがあるので注意が必要です。

 

特に高齢者や小さいお子さんのいるご家庭では、階段の計画に安全性が確保されているか

という視点をお忘れなく。

 

 

◆階段の種類と安全性の違い

 

ここからは住まいの中にある階段についてお伝えします。

 

階段には次のような種類があります。

 

・直接階段

 

・屈折階段

 

・廻り階段

 

・螺旋階段

 

・短折れ階段

 

・曲がり階段

 

・中あき階段

 

この中で危険とされるのが、回り階段、螺旋階段、曲がり階段です。

危険とされる大きな理由は「踊り場にも段差があること」です。

 

このような階段もそのような形態になっています。

 

◆「踊り場(おどりば)の役割」

 

踊り場とは、階段の途中でたいらになっている部分を指します。

 

階段の途中で休憩したり、方向転換をするスペースであると同時に足を滑らせて落ちた場合に

勢いを和らげる役割も持ちます。

 

もし踊り場にも段があれば、勢いが止まらず一度踏み外したら下まで落ちてしまう可能性があります。

 

踊り場をきちんと確保してある階段の方が安全なのです。

 

◆危険な階段はどれ?安全対策と工夫

 

もしご自宅が上記の危険な階段に該当する場合は、手すりを設置する、

踏み面を滑りにくくするといった対策を取っておいたほうがよいでしょう。

 

螺旋(らせん)階段については安全性では疑問が残るものの、デザイン性があり、

ぜひ取り入れたいという要望もあると思います。

 

螺旋階段を取り入れるときには、踏み面の狭いほうの端から30cmの位置で、

規定以上の踏み面幅を取るように気をつけましょう。

 

また、家具の搬入に支障がないか事前確認を忘れずに。

 

◆「手すりの設置位置」

 

手すりをつける高さは一般的に子供用は高さ600センチ程度大人用は高さ700から800センチ程度が

良いとされています。

 

しかし、手すりを使用する人が限定される場合には、手すりはこの寸法にこだわることなく、

使用する人にあわせた高さにすることが大事です。

 

大人用、子ども用と上下2段につける方法もあります。

 

高齢者と子どもが一緒に住んでいる場合はこの形態が良いですね。

 

◆手すりを設置するときの注意点

 

手すりには力がかかるため、プラスターボードなどの壁の仕上材に直接つけると

取れてしまう可能性があります。

 

最初から手すりが取り付けられない場合は、必要に応じて後付けできるように、

壁の中にあらかじめ取付用の下地を入れておくとよいでしょう。

 

もし下地の入っていない階段でも、リフォーム用の階段手すりとして

手すり下地と手すりがセットになったものも出ています。

 

そのようなものを使えば簡単に手すりを後付けすることができます。

 

また、手すりの始まりと終わりは袖口などを引っ掛けやすく危険なので、

エンドキャップは下向き、または壁に向かって折り曲がったものを選びましょう。

 

◆「滑らない対策」

 

次に階段の踏み面を滑りにくくする工夫です。

 

踏み面の先端だけにノンスリップのミゾやタイルが張ってある階段を多く見かけますが、

踏み面全面に溝を掘って滑りにくくする方法もあります。

 

その他に、簡単に後からできる方法として、踏み面に薄手のカーペットを張りつける法があります。

 

◆「段差が見分けやすくなる工夫」

 

照明が暗かったり視力が衰えていたりして、段差のある部分がはっきりわからないと

つまづいたり踏み外したりと事故につながる恐れがあります。

 

階段の照明の明るさが十分確保できているかを確認し、不十分な場合は電球を取り換えたり

足元を照らすフットライトを設けると良いでしょう。

 

階段に限らず、段差のあるところは同じような工夫をすると良いですね。

 

例えば、玄関の上がりかまち、洋室と和室の境目、室内とバルコニーの段差などです。

 

◆安全性のチェックを忘れずに

 

繰り返しになりますが、一般的な住宅の階段の規定は緩く、かなり急な階段でも

作ることができるのが現状です。

 

また、手すり設置の義務もありません。デザイン性やスペースの関係でしょうか、

危険な場合があります。

 

安全であるべき家庭内での事故を防ぐために、これから家を建てる方はぜひ、

安全性に配慮した階段になっているか確認して家づくりを行いましょう

2019-06-22 09:38:00

住宅コラム「外壁材の種類と特徴&選び方のポイント」

◆住まいの寿命に関わり、印象も左右する外壁(外装)材

 

外装材は、住まいの印象を左右し、周辺の街並みにも影響を与えるものです。

 

もちろん、風雨や雪、火災、紫外線などから建物を守り、

住まいの寿命にも関わる重要な建材なので、

耐候性や耐水性、耐火性、耐久性などに、充分な配慮し選ぶことが大切です。

 

一戸建てに用いられる外装材はさまざまな種類がありますが、

施工方法によって、乾式工法と湿式工法に分類することができます。

 

乾式工法は、釘やネジ、ボルトなどで取り付けるものです。

 

湿式工法は左官工事、コンクリートを用いるなど水分を使う工法のことです。

 

一般的な住宅では、湿式工法に比べ工期が短く施工性が高い、

サイディングなどの乾式工法を用いるケースが多くなっています。

 

湿式工法は、手間はかかりますが、味わいのある仕上げとなることが魅力でしょう。

 

◆主な外壁(外装)材の種類と特徴

 

一般的な戸建住宅に用いられる主な外壁(外装)材は、

サイディング(ボード)、モルタル・塗壁、タイル、ALCなどがあります。

 

現在、多く用いられているのはサイディングです。

 

企画型商品の標準仕様となっていること、商品バリエーションが豊富なこと、

施工性が高いことなどが理由でしょう。

 

●サイディング 

 窯業系、金属系、樹脂系、木質系に分類される

 

工場生産されたボード状の建材であるサイディングは、

耐火性や耐久性などに優れている外装材です。

 

工場生産のため品質が均一で、比較的低価格な商品から

性能を高めた高価な商品まで、バリエーションが豊富なのが特徴でしょう。

 

下地の合板に打ちつけていくだけと、施工性が高いのも魅力です。

 

サイディングは、窯業系、金属系、樹脂系、木質系などに分類することができます。

 

窯業系サイディングは、セメントなどを原料とし、繊維質原料を加え成型し板状としたものです。

 

金属系サイディングは、塗装ガルバリウム鋼板、アルミニウム合金塗装板などを表面材とし、

裏面材やしん材で構成された建材です。

 

樹脂系は塩化ビニル樹脂が主な素材、木質系サイディングは、

天然木に塗装や表面処理などをしたものです。

 

多く用いられている窯業系や金属系などには、多彩な表面デザインがみられ、

石積調やタイル調、木目調などが揃っています。

 

また、表面の塗装などに工夫を施して、汚れにくく、メンテナンスを楽にしたタイプ、

既存の外壁の上に貼り付けることができるリフォーム向けの商品などもみられます。

 

●モルタル・塗壁  

 素材や仕上げによってさまざまな表情が生まれる

 

モルタル(吹付仕上げ塗材)は、セメントと砂、混和材を混ぜ、

水を加えて練ったモルタルを下地に樹脂系の素材などを塗装とする方法です。

 

仕上げは、樹脂系の素材を吹き付けたり、コテやローラーなどで

多様な模様を施したものがみられます。

 

仕上げの方法によってさまざまな表情が生まれるのが大きな魅力でしょう。

 

また、最近は健康住宅への関心の高まりや環境への配慮から、

漆喰など自然素材の塗壁も注目されています。

 

漆喰は、消石灰を主材料としたもので、吸放湿性能が優れ、

カビや細菌も発生しにくい素材です。

 

●タイル  

 色落ちや劣化の心配も少ない。乾式工法が普及

 

粘土を主原料に各種の鉱物を混ぜて板状に成形し、焼成した素材です。

 

外壁だけではなく、床や内装にも用いられるおなじみの素材です。

 

焼き方や吸水率の違いなどで、磁器質、せっ器質、陶器質に分けられますが、

外装材に主に用いられるのは、水分を吸収しにくい磁器質やせっ器質です。

 

耐候性、耐久性、耐火性に優れているのが特徴です。

 

汚れがつきにくく、色落ちや劣化の心配も少ないため、

メンテナンスが殆ど必要ないことも魅力です。

 

商品によっては、汚れを付きにくくし、雨水によって汚れを

流れ落ちやすくする機能などを持たせたタイプもみられます。

 

コスト的には、他の素材に比べて高めといえるでしょう。

 

また、タイルの施工方法には、湿式工法と乾式工法があります。

 

以前は湿式工法が主流でしたが、最近では、下地材に専用の金具やボンドなどで

引っ掛けたり、留め付ける乾式工法が普及しています。

 

施工が容易で、剥離や落下の心配がないのが特徴です。

 

既存の壁の上に貼り付けることができたり、軽量化することで

躯体への負担を軽減するなどしたリフォーム向けの商品もみられます。

 

●ALC(パネル)  

 軽量で耐火性能が高い

 

ALC は、Autoclaved Lightweight Concreteの略で、軽量気泡コンクリートの一種です。

 

石灰質材料とけい酸質材料を微粉末にして水と混ぜ、ガス発生剤を添加して気泡をつくり、

固まった後に高温高圧で養成して硬化させたものです。

 

軽量で、耐火性能が高く、加工が簡単という特徴もあります。

 

◆耐候性や耐久性などに配慮して。ショールームで実物を確認しましょう

 

外壁(外装)材は、建築するエリアや地域特性

(法的な問題はもちろん、寒冷地や沿岸地域、幹線道路沿いなどの環境も含め)、

構造や予算などに大きく関係する建材なので、早めに設計担当者と相談することです。

 

新築の場合は、設備建材の中でも、比較的早くに決定する必要があるアイテムです。

 

選ぶ際には、外観のデザインイメージ、周辺環境などとの調和にも配慮したいものです。

 

屋根の形状や色、窓やベランダなどの配置などとのコーディネートだけでなく、

周辺の建物や街路樹など、街並みに馴染むような素材、色柄を選ぶことも大切でしょう。

 

素材のデザインや色味は、カタログや小さな見本サンプルだけでなく、

ショールー ムやモデルハウスなどで、実際の素材感を確認することです。

 

イメージをつかむために、外観仕上げのシミュレーションができるメーカーのホームページを利用しても

いいでしょう。

 

◆修理やメンテナンス費用なども考慮して選ぶ

 

外壁材だけに限りませんが、住まいは施工が完了すれば終わり、ではありません。

 

年を経るごとにメンテナンスや修理、リフォームが必ず必要になります。

 

特に外壁材は、住まいの性能にも大きく関わるため、日々のお手入れ方法や

定期的な点検方法、メンテナンス費用、保証など、事前に確認し、

長期的な視野で選ぶことが重要です。

2019-06-15 08:45:00

住宅コラム「住宅ローンのボーナス払いのメリットとデメリット」

住宅ローンを借り入れる際、金融機関からボーナス払い(ボーナス返済)の利用をすすめられるケースがあります。

 

ボーナス払いとは、毎月の返済額に加えて、年2回のボーナス月に一定額を追加で返済していく方法のことです。

通常は住宅ローンの契約時に、ボーナス払いの有無と、借入額に占める割合を決めます。

 

毎月の返済額+ボーナス払い=総返済額(借入額+利息)

 

たとえば、3000万円の借り入れで、ボーナス払いの割合を20%にする場合、

元本600万円分がボーナス払いとなります。

 

具体的な返済額をシミュレーションすると、金利1.3%のフラット35(固定金利)で35年のローンを組んだ場合、

総返済額は3,769万6,486円(融資手数料32万4,000円を含む)です。

 

毎月の返済額は7万1,155円、ボーナス払い分が10万6,961円になる計算です。

 

年に2回のボーナス月のみ、通常の返済に加え10万円ほど多めに返済することがわかります。

 

ちなみに、ボーナス払いの割合には金融機関によって上限が設けられており、最大で40%から50%程度です。

 

◆住宅ローンのボーナス払いは「損」なの?

 

ボーナス払いはひろく普及している住宅ローンの返済方法ですが、

「ボーナスが毎年きちんと 出るかどうかわからない」

「転職や独立をして ボーナスがもらえなくなるかもしれない」

などの理由から、現在は積極的に選択しない人も増えています。

 

事実、ボーナス払いにはデメリットがあり、それを把握しないまま選択すると、

返済スタート後に後悔することにもなりかねません。

 

一方でボーナス払いに一定のメリットがあることもまた事実です。

 

そのため、必ずしも「ボーナス払いは選ぶべきでない」と判断してしまうことも早計でしょう。

 

そこで今回は「住宅ローンのボーナス払い」をテーマに、住宅ローンをボーナス払いにする場合の

メリットとデメリットをお伝えします。

 

◆住宅ローンをボーナス払いにすることはデメリットのほうが大きい?

 

まずは、住宅ローンのボーナス払いについて、気になるデメリットから見てみましょう。

 

●住宅ローンをボーナス払いにする場合のデメリット

 

・総返済額が増える

・住宅ローンを滞納するリスクが高まる

 

ボーナス払いのデメリットとして最初に知っておきたいのは、トータルの返済期間で見た場合、

ボーナス払いを利用すると、総返済額が増えることです。

 

たとえば、3000万円を借り入れてボーナス払いをした場合としなかった場合を比較してみると、

ボーナス払いをしたほうが、総返済額が1万5,922円増えます。

 

★ボーナス払いの有無で「総返済額」を比較

(借り入れ3000万円、返済期間35年、全期間固定金利1.3%の場合)

 

ボーナス払いあり(600万円) 

総返済額 3,769万6,486円(融資手数料含む)

毎月返済7万1,155円

ボーナス払い10万6,961円

 

ボーナス払いなし 

総返済額 3,768万564円(融資手数料含む)

毎月返済8万8,944円

 

総返済額が増えるのは、住宅ローンの利息が、毎月の住宅ローン残高をもとに計算されるためです。

 

ボーナス払いをなくすと、毎月の返済額が増える(7万1,155円→8万8,944円)ため、

そのぶん、元本の返済も早くすすみ、結果的に総返済額が抑えられることになります。

 

その一方で、今回のシミュレーションのように、35年間で1万5,000円程度の増額であれば、

1年間の増額幅は450円ほどであり、それを上回るメリットがあるならば

許容範囲と考えることもできるでしょう。

 

総返済額の増額幅は、借入額や住宅ローンの金利、返済期間によって変動するため、

ご自身のケースでシミュレーションし、増額幅を確認したうえで判断することをおすすめします。

 

ボーナス払いのもう一つのデメリットは、ボーナスが減額されたり、支給されなくなったりした場合に、

家計のリスクが高まる点です。

 

ボーナスとは、給与のように支給が確約されたものではなく、景気の動向、会社の業績などに応じて

支給の有無や支給額が変動します。

 

たとえば、転職の直後はボーナスの支給対象からはずれるケースも少なくありません。

また、独立や起業をした場合も、ボーナスとは無関係になることが多いでしょう。

 

支給が不安定なボーナスを前提として返済計画を立てることで、万一、ボーナスが減額・ストップした場合、

住宅ローンの返済が厳しくなる可能性が出てきます。

 

住宅ローンを長期にわたって滞納すると、最悪の場合は、家を手放すことになりかねないため、

ボーナスを当てにした返済計画を立てる際は、

「もしもボーナスがなくなった場合はどのように対処していくか?」

という視点が不可欠です。

 

◆住宅ローンのボーナス払いにはメリットもある

 

それでは、ボーナス払いのメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

 

●住宅ローンをボーナス払いにする場合のメリット

 

・毎月の返済額を減らせる

・月々の返済額が同じであれば、返済期間を短縮できる

 

ボーナス払いの最大のメリットは、月々の返済額を抑えられる点です。

 

3000万円を借り入れるケースで、ボーナス払いをした場合としなかった場合を比較すると、

ボーナス払いをしたほうが、毎月の返済額は1万7,789円少なくなっています。

 

★ボーナス払いの有無で「毎月の返済額」を比較

(借り入れ3000万円、返済期間35年、全期間固定金利1.3%の場合)

 

ボーナス払いあり(600万円) 

総返済額 3,769万6,486円(融資手数料含む)

毎月返済7万1,155円、

ボーナス払い10万6,961円

 

ボーナス払いなし 

総返済額 3,768万564円(融資手数料含む)

毎月返済8万8,944円

 

月々の返済額が少なくなれば、家計に余裕が生まれて助かる、というご家庭は多いはず。

 

住宅ローンのしくみ上、ボーナス払いの割合を高くすればするほど、月々の返済は抑えることができます。

ただし、年に2回のボーナス月は、別途、ボーナス払い分を返済する必要があります。

 

総返済額が減っているわけではない点には注意しましょう。

 

ボーナス払いのもう一つのメリットは、月々の返済額が同じであれば、ボーナス返済を利用することで

返済期間を短縮できる点です。

 

毎月の返済に、ボーナス時の返済も加わるため、早めに住宅ローン残高を減らせることが、その理由です。

 

ただし、前述の通り、ボーナスは会社の業績に連動するため、返済期間中ずっと安定して

支給されるかどうかは不透明です。

 

返済期間の短縮(=住宅ローン利息の軽減)を目的とする場合は、「繰り上げ返済」を利用する方法もあります。

 

繰り上げ返済であれば、余裕のあるときに多めに返済し、家計が逼迫している時期は毎月返済のみにするなどの

コントロールも簡単です。

 

近年は繰り上げ返済手数料が無料で、インターネットから1円単位で手続き可能な金融機関も増えているため、

ボーナス払い以外の選択肢として、一部繰り上げ返済があるということを覚えておくと良いでしょう。

 

★住宅ローンのボーナス払いがきついと思ったら途中で変更できる?

 

ボーナス払いの併用中に返済がきつくなった場合は、住宅ローンを返済している金融機関に相談することで、

ボーナス払いの金額の変更や、ボーナス払いそのものをとりやめることができます。

 

これを「条件変更」といい、ボーナス払い以外にも、

「元利金等返済と元金均等返済の変更」や、「毎月の返済日の変更」などが可能です。

 

フラット35をはじめ、多くの金融機関が住宅ローンの条件変更に対応していますが、

なかには、すぐに条件変更ができない場合や、条件変更の内容に応じて手数料がかかる場合もあるため、

事前に確認をしておきましょう。

 

●住宅ローンの条件変更を考えるときは、借り換えについても検討してみよう

 

なお、条件変更をする際に、あわせて考慮したいのが、他の金融機関へ借り換えたほうが

有利にならないか?という視点です。

 

現在、借り入れている住宅ローンの金利と、他行の金利を比較して、より金利の低い金融機関へと借り換えられれば、

総返済額を圧縮することができます。

 

ほとんどの金融機関が、ホームページなどに借り換えシミュレーションを公開しているため、

気になる金融機関が見つかった際は、利用してみると良いでしょう。

 

◆まとめ

 

住宅ローンの返済方法を考えるとき、ボーナス払いを併用するかどうかは、多くの方が悩むポイントです。

 

今回、お伝えしたように、ボーナス払いには

「総返済額が増える」「ボーナスが減る可能性や、もらえなくなる可能性がある」

というデメリットがあります。

 

また「毎月の返済額を減らせる」「同じ返済額であれば、返済期間を短縮できる」

というメリットもあります。

 

住宅ローンを借り入れる際は、これらのメリットやデメリットをしっかり理解し、

ご自身の借入額や返済期間でシミュレーションをしたうえで、ボーナス払いの有無を決めましょう。

 

なお、住宅ローンでは、「繰り上げ返済」をすることで、ボーナス払いと同様のメリットを

受けることも可能です。

 

すでに住宅ローンを返済中で、ボーナス払いを変更したい方であれば、

同時に金利の低い住宅ローンへの借り換えを検討するのも賢い方法です。

 

さまざまな住宅ローンの知識を総動員し、ご自身の返済計画とライフプランに合わせた

住宅ローンを選びましょう!

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