お得な新着情報
住宅コラム「住宅ローンの申し込みの流れ」
住宅ローンを借り入れる際は、申し込みから融資実行までにいくつかの手順を踏む必要があり、
申し込みをしたからといって、すぐに借り入れができるわけではありません。
また、住宅ローンの借り入れには、金融機関が実施する住宅ローン審査に通過する必要があり、
申し込んだからといって、必ず融資が受けられるわけではない点にも注意が必要です。
住宅ローンの借り入れを検討する際は、必要なタイミングでしっかり融資を受けることができるよう、
申し込みから融資実行までの流れを把握し、しっかり準備しておくことが大切です。
そこで今回は、住宅ローンの申し込みの流れに注目し、
住宅ローンの申し込みから融資実行までの手順をわかりやすくお伝えします。
住宅ローンの借り入れを検討している方は、
住宅ローンの申し込みの流れをチェックしておきましょう。
◆住宅ローン申し込みの流れ
それでは、まずはじめに住宅ローンの申し込みから融資実行までの流れを確認しておきましょう。
下記は住宅ローンの申し込みから融資実行までの一連の流れを、4つのステップに分け、まとめたものです。
◆事前審査(仮審査)ステップ1
物件の購入申し込みをするタイミングで住宅ローンの事前審査に申し込んでおくと、
その金融機関で住宅ローンの借り入れができるのか事前に確認することができます。
住宅ローンを提供する多くの金融機関では、本申し込み(本審査)の前に事前審査を実施しており、
申込者の年収や職業等、必要事項を記入すると、簡単に事前審査に申し込むことが可能です。
※金融機関によっては、事前審査を実施していないケースもあります。
また、事前審査の際に、本人確認書類や健康保険証、源泉徴収票などコピーの提出を求める金融機関もあるため、
必要な書類・情報等について、あらかじめ確認した上で事前審査の申し込みをするとスムーズです。
特に、新規で住宅ローンを借り入れる場合は、住宅ローン審査に通らないことも考慮し、
複数の金融機関で事前審査の申し込みをしておくことをおすすめします。
金融機関によって、審査基準が異なるため、ある金融機関では審査に通らないが、
別の金融機関では審査に通過したというケースも少なくありません。
ただし、事前審査はあくまで簡易審査です。
事前審査に通過したからといって、必ず本審査も通過するとは限らない点には注意が必要です。
場合によっては、借入額の減額や、審査に通らないことがある点も覚えておきましょう。
◆申し込み・本審査 ステップ2
事前審査(仮審査)に通過すると、住宅ローンの正式な申し込み・本審査を行うことが可能です。
本審査では、申込者の年収に対する返済の負担割合や、勤務年数・雇用形態、他のローンの借入れ状況、
健康状態などの審査を行います。
本審査の際は、住民票や印鑑証明書、納税証明書(住民税決定通知書など)、物件の確認資料等、
多くの書類を提出する必要があるため、提出書類に漏れがないよう、事前に確認し、
期日までにしっかり揃えておきましょう。
また、本審査に通過できなかった場合に備え、「ローン特約」についてチェックしておくことも大切です。
「ローン特約」とは、金融機関などからの融資(住宅ローン)を前提に、不動産を購入する売買契約において、
本審査に通過できず、住宅ローンの融資が不成立となった場合、その契約を無条件で解除できるというものです。
売買契約の条項としてローン特約が盛り込まれていれば、万一、本審査に通過できなかった場合でも、
「違約金が発生する」、「手付金が戻ってこない」といったことがありません。
ただし、場合によっては、売買契約の条項にローン特約がない場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
◆住宅ローン契約 ステップ3
本審査に通過すると、住宅ローンの契約を行うことが可能です。
ちなみに、住宅ローン契約の正式名称は、「金銭消費貸借契約兼抵当権設定契約」と呼ばれ、
住宅ローンの契約と同時に、担保となる物件の抵当権の契約も行われます。
住宅ローン契約時は、契約書の記入や、契約内容の最終確認等を行います。
この際、書類の提出も必要です。
提出書類は、金融機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、金融機関によっては、「住宅ローンの契約は融資実行の〇日前まで」と期日が設定されているケースもあります。
希望の融資実行日がある場合は、その日に間に合うように住宅ローンを契約することが大切です。
◆融資実行(住宅ローン実行)ステップ4
審査によって決定した住宅ローンの借入金が、契約者の口座に振り込まれます。
融資は、抵当権の設定を前提に行われるため、融資実行日と住宅購入代金の決済日は同じ日にしましょう。
また、多くの住宅ローンでは、融資実行日の金利が住宅ローンの借入れ金利として適用されるケースがほとんどです。
契約月の金利が適用されるわけではない点には注意が必要です。
★住宅ローン申し込みの流れ
「ネット銀行」と「実店舗を持つ金融機関」を比較
住宅ローンの申し込みから融資実行までの流れは、一般的に、上記でご紹介した通りです。
ただし、ネット銀行と実店舗を持つ金融機関とでは、住宅ローンの申し込みから融資実行までにかかる期間や、
書類をやり取りする方法が異なります。
ネット銀行と実店舗を持つ金融機関、それぞれで住宅ローンを申し込む場合の手順の違いをお伝えします。
◆ネット銀行の住宅ローン申し込みの流れ
ネット銀行を利用すれば、店舗に来店することなく、自宅から住宅ローンの申し込みができます。
24時間いつでも申し込みができるので、仕事等の都合で店舗へ足を運ぶのが難しい人におすすめです。
さらに、ネット銀行の場合、住宅ローンの申し込みに関する相談を電話やメールで行っているところも多いので、
住宅ローンを申し込む際、疑問が出てきた場合は、無料相談を上手く活用するとよいでしょう。
また、ネット銀行には、住宅ローンの申し込みに関して、「申し込みから契約までネットで完結するもの」と、
「ネットで申し込み、書類の提出は郵送で行うもの」があります。
★ネット銀行を利用すると収入印紙代が不要に
通常、住宅ローンを契約する際の契約書(金銭消費貸借契約書)には、収入印紙の貼付が必要となり、
収入印紙代は、
「借入金:500万円以上1,000万円以下の場合…1万円」
「借入金:1,000万円以上5,000万円以下の場合…2万円」
等、借入れ金額によって異なります。
ただし、住宅ローン契約をネット上で行うと、契約書へ印紙の貼付が不要となるため、収入印紙代が発生しません。
少しでも、住宅ローンの借入れに発生する諸費用を節約したい場合は、申し込みから契約まで、
ネットで完結する金融機関の住宅ローンを利用するのがおすすめといえるでしょう。
◆実店舗を持つ金融機関の住宅ローン申し込みの流れ
実店舗を持つ金融機関では、店舗窓口等での住宅ローン申し込みに対応しており、専門スタッフに相談しながら、
申し込みの手続きを行うことが可能です。
都度、店舗に足を運ぶ必要がありますが、住宅ローンの契約では、高額のお金が動くため、ネットでの手続きに不安がある人や、
専門スタッフに相談しながら住宅ローンの申し込み手続きを行いたい人は、店舗での申し込みがおすすめといえるでしょう。
◆まとめ
住宅ローンは申し込みから融資実行まで、いくつかのステップを踏む必要があり、ある程度の日数がかかります。
物件の受け渡し日が確定しており、所定の日までに借り入れる必要がある場合は、その日数を計算した上で、事前審査をはじめ、
住宅ローンの申し込み手続きを行うのがおすすめです。
また、金融機関によっては事前審査に通らず、借り入れできないケースもあるため、
住宅ローンの借入れを検討する際は、利用したい金融機関をいくつかピックアップした時点で、
それぞれの金融機関に事前審査の申し込みをしておくと安心です。
住宅購入や、住宅ローンの借り入れを検討している方は、
今回のコラムを参考に、住宅ローンの申し込みから融資実行までの流れをしっかり確認し、
必要なタイミングでスムーズに住宅ローンを組めるように準備しておきましょう。
住宅コラム「平屋の魅力と注意点」
日本の住まいはもともと平屋建てが主流でした。
平屋建ての住まいは、家と庭の関係がきわめて大切にされてきました。
敷地に余裕があれば、やはり平屋に住むというのは理想といえるかもしれません。
階段の上り下りもなく、ワンフロアで天井も高くとれ、
開放感のある空間で過ごせるということは、居心地のよいものです。
さらに気軽に外に出て自然と触れ合うことができるというのも
魅力のひとつといえるでしょう。
◆内部空間と外部空間
木造住宅において、間取りと構造はきってもきれない関係です。
したがって平屋の間取りは、2階の柱の位置や壁のことを考えなくても良いので、
間取り計画は構造計画ともいえます。
平面が美しければ立体である構造も美しいといえます。
かつて農家の家などは、土間やいろりの上部に力強く美しい骨組みが見られました。
構造の美しさは、当然屋根の美しさにつながります。
童謡(こいのぼり)の唄の中にも「瓦(いらか)の波と雲の波」と唄われたくらい、
屋根には美しさがあったのです。
現代の家は、内部空間は豊かですが、外部空間は内部ほど豊かではないかもしれません。
建物の本来の豊かさとは、内部空間の豊かさが外部空間にもつながっていると言われております。
◆注意したい通風と採光
●通風
平屋建ては、あまり混みいった間取りにすると、壁が多くなることにより通風の妨げになり、
風が通りにくくなってしまいます。
したがって周囲環境を読み、建物の配置と平面計画は十分に配慮することが大切です。
特に風の道はいくら入口が大きくても、出口が小さければ十分な通風は期待できません。
入口も出口も同じくらいの大きさの窓がほしいところです。
無理な場合は、高窓や地窓を設けて風を通すことを考えましょう。
●採光
平屋建ては、建物の中心部や北側などに直射光が得られない部屋や場所があります。
これらは間接的に光を取り入れて明るい光環境をつくり出す工夫が必要です。
「間接的に取り入れて」とは、光の反射と拡散です。
例えば北側の部屋であれば、高い位置に窓を設け、ほどよく安定した光を取り入れます。
また、欄間やガラリを設けたり、建具も一部型ガラスを入れるなどの工夫をすることです。
一般に南側の光はまぶしくて変化も大きく、熱も同時に室内へと入ってきますが、
北側の光は変化が少なくてそれ程熱も入ってこないので、書斎などの空間に適しています。
さらに平屋の家は、トップライトでどこにでも光を取り入れることができます。
熱や結露に留意してトップライトを活用しましょう。
◆平屋のつなぐ魅力
平屋の魅力は、庭との親和性です。
室内にいても外の風景をいかに取り入れ、
そして内とも外ともいえない曖昧なスペースをつくることがキーポイントなのです。
かつては土間や縁側がその役割を果たしていました。
現代の家づくりでは、デッキやインナーテラスといえるでしょう。
これらは特に人気があります。
その理由はリビングやダイニングとの一体感です。
平屋建ての安定感のある外観のデザインと空間の広がりをみせるデッキは
平屋建てならではの景観をつくってくれます。
住宅コラム「屋根材の種類と特徴」
屋根材は、住まいの性能を左右し、
外観デザインにも大きく影響する住宅建材のひとつです。
分類方法はいくつかありますが、
一般的な戸建住宅で用いられる屋根材で考えると、
粘土系、セメント系、スレート系、金属系の4種類です。
粘土系には釉系と無釉系、
セメント系はプレスセメント瓦とコンクリート瓦、
スレート系には、セメント系である化粧(彩色)
スレートと天然スレート、
金属系には鋼板などがあります。
各メーカーからは、それぞれの素材の良さを生かしつつ、
独自の工夫を施し、耐候性や耐久性、耐震性、デザイン性を高めた
数多くの商品が提案されています。
選ぶ際には、一般的な素材のメリット・デメリットを理解した上で、
それぞれの商品特性、特徴を確認することが大切です。
◆粘土系(瓦):釉系と無釉系があり耐久性や断熱性に優れる
通常、瓦(かわら)と言った場合は、この粘土系(瓦)を指します。
粘土を主原料として混練、成形、焼成したものです。
釉系と無釉系があり、耐久性や耐熱性、断熱性に優れる屋根材でしょう。
形状、デザインによって和瓦と洋瓦と分けることもあります。
一般的に、粘土瓦は、他の屋根材に比べて重量が重いので、
構造など耐震性への適した配慮が必要ですが、
重さがあるため遮音性が高く、雨音も気にならないのがメリットです。
最近では、軽量化を実現した製品、ズレや脱落などがしにくい防災瓦などもみられます。
●釉系
プレス成形した瓦形の素地に釉薬(ゆうやく)を施した瓦で、
さまざまな色を出せるのが魅力です。
釉薬瓦、塩焼瓦などがあります。
表面の釉薬によって水が浸透しにくく、耐久性に優れ、退色や変色もないので、
基本的にメンテナンス不要です。
和瓦の形や平形、S形などの製品も豊富で、和風洋風を問わず、
さまざまな外観デザインの建物に使用することができるでしょう。
●無釉系
無釉は表面に釉薬をかけないものです。
いぶし瓦や無釉瓦などがあります。
粘土をプレスし、釉薬をかけず焼成過程でいぶし、
表面に銀色の炭素膜をつけたいぶし瓦は、和風の住まいに適しています。
無釉瓦は、ナチュラルな風合いが特徴で、
素地がそのままの素焼瓦(スペイン瓦、琉球瓦など)
粘土以外の物質(金属など)を練り込んだ練込瓦、
ムラのある濃淡が魅力の窯変瓦もあります。
◆セメント系(瓦):施工性が高いのが特徴。製造方法で異なる
セメントと砂を原料とした瓦です。
樹脂塗料で塗装を施したもので、施工性が高いのが特徴でしょう。
製造の方法によって分類することができます。
●プレスセメント瓦
セメントと細骨材(砂)のモルタルが原料の瓦で、
厚形スレートとも呼ばれます。
無塗装品と塗装品があり、釉薬で表面処理を施し、
耐火性能を高めたものが、施釉(せゆう)セメント瓦です。
和型、平型、S形など形状もさまざまです。
スレート系より材料が厚く、どっしりとした印象が魅力ですが、
最近では軽量化も図られています。
●コンクリート瓦
プレスセメント瓦より細骨材に対するセメントの割合が少ないものです。
立体感のある形状が多いので洋風住宅向いています。
◆スレート系:セメント系の化粧スレートと天然スレートがある
スレートとは、粘板岩などの薄板のことです。
屋根材としては、セメント系の彩色スレートと天然スレートがあります。
●化粧(彩色)スレート
セメントに繊維を混入して強化した薄い板状の素材です。
天然スレートに模していることからこの名称になりました。
(カラーベスト、コロニアルという商品の名称で呼ばれることもあります)
軽量で施工しやすいのが特徴で、
表面の塗装に工夫を施しより耐久性や耐候性を高めたもの、
遮熱タイプ、表面に凹凸感を持たせ自然石の素材感を表現したものなどもみられます。
色やデザインも豊富なことから普及している素材ですが、
価格は、素材の厚みやデザインなどで大きく異なります。
●天然スレート
玄昌石などを材料にした本来のスレートです。
退色しない、黒く艶のある自然の色や素材感が魅力です。
重量のある高価な素材です。
◆金属系:軽量で加工しやすいのが特徴
加工しやすく軽量、施工性も高いことが特徴で、複雑な屋根形状にも対応できます。
鋼板と非金属系に分けることができます。
鋼板には、めっきや塗覆装を施したものもあります。
カラーバリエーション豊富ですが、
熱伝導率が高く断熱性が悪いことや遮音性が低いため雨音が気になることもあります。
最近では、瓦のような形状のもの、
断熱材を裏打ちし断熱性や遮音性を高めた製品もでています。
既存の屋根の上から重ねて葺くことができるリフォーム向けの商品もみられます。
●鋼板
平葺きタイプや金属成形瓦など、
機能、デザインともに工夫された製品が出てきています。
軽量で地震に強く、水分を吸収しないのが特徴です。
最近多く利用されるのが、ガルバリウム鋼板です。
アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板のことで、サビに強く耐久性、耐熱性があります。
表面に、ポリエステル樹脂やフッ素樹脂の塗膜などを施した、
遮熱性を高めた製品、サビや紫外線、酸性雨に強いタイプなどもあります。
最近では、天然石のチップなどをコーティングするなどして
耐久性とデザイン性を高めたタイプもみられます。
●非鉄金属
アルミ合金板や銅板などの屋根材です。
銅板は昔から使われている素材です。
●まとめ
さまざまな種類がある屋根材を選ぶ際には、
できる限り、カタログや小さなサンプルではなく、実物をチェックすることが大切です。
最近では、比較的大きな実物サンプルが用意されているショールームもあります。
また、モデルハウスで用いられている素材を参考にしてもいいでしょう。
住宅コラム「内装材の特徴と選び方!」
内壁材は、デザイン性はもちろん、
空間の使い方や暮らし方に適したものを選ぶことが基本です。
たとえば、リビングやベッドルームには温かみのある風合いの素材を、
幼い子供の部屋には汚れが落としやすいものを選びましょう。
トイレや洗面室であれば、清潔感のある耐水性のあるものがいいでしょう。
取り入れる空間に必要な性能や機能の持つ素材かどうか、
ショールームやカタログで事前に確認した上で選ぶようにしましょう。
◆主な素材は、クロスや塗装、木、タイルなど
一般的な住宅で取り入れられる内壁には、
クロス(壁紙)や塗壁、木、タイル、パネルなど多種多様な素材があります。
各メーカーから、豊富な商品バリエーションが揃っているので、
予算や好みに合わせて自由に選ぶことが可能でしょう。
ただし、素材によっては、施工方法や施工条件など専門的なことも関わるため、
こだわりがある場合は、早めに設計の担当者と相談することが大切です。
◆クロス(壁紙)ビニールクロスや紙クロス、織物クロス
一般的な住宅の居室空間で最も多く使われているのが壁紙と呼ばれるクロスです。
素材によって、ビニールクロスや紙クロス、織物クロスなどに分類され、
それぞれ豊富な商品が揃っています。
●ビニールクロス
塩化ビニール樹脂などを主な素材とするビニールシートに紙などを裏打ちしたものです。
最も多く用いられている素材で、ハウスメーカーの商品住宅などでは、
標準仕様となっているケースが多くみられます。
比較的安価なものから揃い、色やデザインのバリエーションも豊富、
プリントを施したものだけでなく、凸凹のあるエンボス加工、
発泡させたタイプなども揃っています。
施工がしやすいのも特徴で、耐久性や清掃性にも優れ、
調湿性などを持たせたタイプなどもあります。
●紙クロス
パルプが原料の洋紙を原紙に、プリント加工やエンボス加工を施したものです。
欧米では多く用いられる素材で、輸入住宅などに取り入れているケースもあります。
植物のコウゾやミツマタを原料とした和紙、
月桃の茎から繊維を取り出しパルプにした月桃紙、
一年草のケナフなど原料としたものなどもあります。
●織物(布)クロス
平織りや綾織、不織布などがあり、温かみのあるテクスチャーや重厚感が魅力ですが、
価格は比較的高めです。
ホコリを吸着しやすいので、お手入れははたきをかけるか掃除機を用いるといいでしょう。
その他、環境への配慮からオレフィン樹脂などを用いたもの、
薄くカットした天然木やコルクなどを紙と張り合わせたもの、
聚楽(じゅらく)壁紙、珪藻土壁紙などもあり、その素材や加工方法などは多種多様です。
また、汚れ防止や防カビ・抗菌、耐水性、ペット対策などを施した商品も増えてきているので、
用いる空間に適した機能を持つ商品を選ぶことができるでしょう。
◆塗壁 調湿性や断熱性などに優れ、素材感も魅力
伝統的な左官塗工法である塗壁の種類は、
一般的に仕上げ(上塗り)に塗るものによって分けられます。
漆喰(しっくい)を塗ったものが「漆喰壁」、土で仕上げたものが「土壁」になります。
さまざまな素材や仕上げがありますが、いずれも、日本の気候・風土にも適応しており、
調湿性・断熱性・防火性・防音性などに優れているのが特徴です。
クロスと異なり仕上がりに継ぎ目が無いこと、
刷毛、コテやローラーなどでさまざまな表情を生み出すことができるのも
メリットでしょう。
●漆喰(しっくい)壁
漆喰壁は、消石灰に砂と糊などを混ぜて土壁の上に塗るもので、
滑らかな表面の日本独自の塗壁仕上げです。
耐久性、調湿性、断熱性、防火性などに優れています。
色は白が基本ですが、色土や顔料を加えたタイプも。
通常の塗装仕上げのように施工できるタイプ、
漆喰を用いたクロスなど施工性を高めたものもみられます。
●珪藻土(けいそうど)
海や湖などに生息していた単細胞の植物プランクトンの死骸が堆積して出来た土層から
採取されるものです。
多孔質である(多くの小さな穴を持つ)ことから、
吸湿性、吸放質性、保温性、断熱性に優れる素材です。
地球環境に配慮したものとして人気の自然素材のひとつとなっており、
仕上げパターンや色柄、施工性を高めたタイプなどさまざまな商品がみられます。
石膏ボードに直接塗り付けられるもの、クロスの上に塗ることができる
リフォーム向けの商品、炭や繊維など他の素材を組み合わせた
メーカー独自の商品もあります。
●プラスター
鉱物質の粉末と水を混ぜたものです。
純白の仕上がりが特徴です。
石膏を主成分にした石膏プラスター、
作業性のよいドロマイトプラスターなどがあります。
西洋漆喰とも呼ばれる仕上げです。
●土もの・土壁
いわゆる土もの、土壁と呼ばれるものは、数奇屋建築や茶室などにみられます。
「京壁」とも言われ、上塗りの土によって、「聚楽壁」「大津壁」などの種類があります。
その他、パルプや紙繊維、化学繊維などをのりで混ぜて水で練る繊維壁、
なめらかな素材感が特徴の砂壁、調湿機能を持つ火山灰を主成分にしたもの
などもみられます。
◆木質系 腰壁やアクセントとして部分的に用いても
無垢材を用いるケースもありますが、木質系の製品としての壁材は、
天然木化粧合板(突板タイプ)や化粧シートタイプなどがあります。
天然木化粧合板は、
合板やMDF(中質繊維板)などの基材に木材の薄い板を張り付けたものです。
化粧シートタイプは、樹脂やオレフィン、紙などのシートに、木目や石目、
抽象的な柄などを印刷し、基材に張り合わせたものです。
木質系の壁材は、ひとつの面に用いて部屋のアクセントとしたり、
腰壁として取り入れえるケースが多くみられます。
◆タイル 水まわりだけでなく、居室に用いても
タイルは、耐久性や耐水性に優れるため、主に水まわりに用いられる素材ですが、
最近では居室の床や壁材などでも、取り入れられるケースもみられます。
特に、調湿や消臭などの機能を持つタイル商品は、
リビングやダイニング、ベッドルームなどで用いる例も増えてきました。
テクスチャーやデザインのバリエーションも豊富になり、
さまざまなインテリアに合わせることも可能でしょう。
◆さまざまな機能を持たせた素材も揃う
●調湿性や消臭性能を持つ
上記で挙げた仕上げ材以外にも、
各メーカーから、さまざまな機能を持たせた素材がみられます。
たとえば、
基材に特殊な加工を施したり珪藻土などを混ぜることで、
調湿機能や消臭機能を持たせたものなどは、
湿気の気になる納戸やクロゼット、洗面室などに用いてもいいでしょう。
●水や熱に強く、油汚れにも強い
キッチンや洗面室などに向いているのが、汚れがこびりつきにくく、
汚れても落ちやすい加工が施されたパネル状の壁材(キッチンパネルなど)です。
水や熱に強く、油汚れにも強いのも特徴で、
目地も少ないのでお手入れが簡単なのもメリットです。
タイル調のものや石目調のものなど色柄も豊富です。
◆ショールームで実物の確認を。 床材や天井材とコーディネートに配慮して
多様な素材、商品が揃う内壁材は、空間の中でも大きな面積を占めるため、
選ぶ際には、床材や天井材、家具やファブリック、
照明プランなどとのデザイン的な調和を考えることも大切です。
また、カタログやサンプル帳だけでなく、できる限りショールームの
大きな見本で確認しましょう。
太陽光や照明の光でのイメージの違いもチェックしておくこともポイントでしょう
住宅コラム「空間別のあかり」
照明を決めるとき、リビングや寝室、洗面室など、
部屋ごとに「あかり」を考える人は多いのではないでしょうか。
確かに、部屋ごとに適切なあかりは違うのですが、
明るさやデザインなど、それぞれの部屋ごとに適切な照明器具を選んだつもりでも、
実際には不満や悩みを抱えている人もいるようです。
では、どうしたらいいのか、わかりやすくお伝えします。
◆リビングや寝室など、部屋ごとにちがう「あかり」の悩み
あなたは、自分の家のあかりに満足していますか?
新築やリフォームのほか、新しい家に引っ越した時などに、
新たに照明器具を選んだり、交換する人が多いと思います。
実は、あかりについて不満をもっていたり困っているという人が多いようなのです。
例えば、リビングでは「白い光だとくつろげない。
かといって、温かみのあるあかりだと子どもが勉強しない」という声を聞きます。
また、キッチンでは「食材の色や鮮度を判断しにくい」、
ダイニングでは「料理がおいしそうに見えない」といった不満になります。
寝室では、「掃除をしたり片付け物をするときにはよくても、
就寝前には明る過ぎてゆったりできない」とか、
洗面室では「白っぽい光だと肌がきれいに見えない」
トイレでは「消し忘れが気になる」
といった問題が挙がってきます。
浴室でも、「ときにはゆっくりとくつろげる明るさに変えられるといいのだけれど」
というような悩みもあるようです。
また、その逆で、「オレンジ色の光だと、年齢を重ねるにつれてどうも暗く感じる」
「天気の悪い昼間だとすっきりしない」という声もあるようです。
部屋ごとに悩みの内容は少しずつ違いますが、
これらの声を聞いて、「わが家でも同じ」とか、「私も似たようなことを感じていた」
という方も多いのではないでしょうか。
◆同じ部屋でも家事や子育てなど、用途で変わる「あかり」
これらのあかりについての悩みや不満は、なぜ生じるのでしょうか。
原因は、部屋とか空間という単純なくくりだけで、あかりを選んだからです。
同じ部屋でも、そこで行われる生活行為は様々です。
当然、適切なあかりも用途によって違ってくるのですが、
リビングとか寝室といった空間だけにとらわれず、
その空間でどんなことをするのか、
用途や生活シーンに合わせてあかりを変えていかないと、
先に紹介した不満を解決することができず、
満足のいくあかりにはならないのです。
具体例を挙げて、もう少し詳しく説明しましょう。
リビングでは、テレビを見たり、おしゃべりをしたり、
お酒や食事を楽しんだりしますが、
読書をしたり、お子さんが勉強をしたりということもありますね。
それぞれの異なるシーンにおいて全て同じあかりでは、くつろげない、
あたたかさや温もりが感じられないとか、明るさが足りなくて文字が読みにくいなど、
不都合が生じるケースがあるはずです。
同じようなことは、ダイニングでも起きると思います。
家族で食事をするのはもちろんのこと、
ダイニングテーブルでちょっとした調べものをしたり、
学校関係の書類を見るということはありませんか?
お子さんが宿題をするのをお母さんが見守ったりということもありそうですね。
子ども部屋では、どうでしょうか。
子どもの個室ですから、寝室として利用するのはもちろんですが、
同時に、同じ部屋で勉強したり、遊んだりもしますね。
このように、私たちは同じ部屋でさまざまなことをしています。
同じ空間にいても、その場所でこなす用途はいくつもあるのです。
にもかかわらず、同じ明るさ、同じ色の光のあかりでは、
一つの用途に合わせてちょうどよいあかりにすることはできても、
ほかのシーンでは不便を我慢しながら過ごさなければならないということが多いのです。
前述の悩みが示すように、いろいろな用途を考えてあかりを選ばないと、
さまざまな生活シーンに対応させることは難しいのです。
◆用途や過ごし方に合わせて、あかりを変えられる「LED照明」
前述した不満や悩みを解決する方法として、まず挙げられるのは、
調光・調色機能をもったLEDの照明器具にすることです。
調光とは、全灯の100%から消灯の0%まで明るさを調節することです。
調色とは光の色を変えることです。
照明器具にもよりますが、さわやかな白い色から、
くつろぎに向いたオレンジ色に変化させることが可能です。
LEDの照明器具の中には、調光・調色の機能をもった照明器具がたくさんあります。
そのほかにも調光スイッチを取り付けることで、調節することもできます。
◆一室多灯や間接照明で、多彩な演出するのもよい方法
調光・調色機能によって対応するのも一つの方法ですが、
問題の解決策として、一室多灯にトライしてみるのはいかがでしょうか。
一室多灯とは、一部屋に複数の照明器具を配置することです。
LDKなどは、点灯する照明の組み合わせや、
明るさを変えるだけで、いろいろなシーンができます
こういう空間こそ、多灯にしてほしい場所です。
さらに、間接照明という照明手法を取り入れると、より演出効果が高まります。
間接照明とは、光を天井や壁などに反射させて間接的に照らす照明のことです。
影ができにくく、やわらかい光が特徴です。
ほんのりとした明るさが心地よく、自宅でソファに身を委ね、
心地よく過ごしたいときに向いているあかりです。
間接照明は、コンセントにつなぎ、
テレビの後ろやソファの下などに置くことができるスタンドタイプものから、
新築やリフォーム時など工事を伴うものまでさまざまありますので、
暮らしに合わせて上手に間接照明を取り入れ、
居心地のよいあかりを追求してほしいと思います。
興味はあるけれど、どこから手をつけたらいいかわからないという人は、
まず、家のどこかの照明器具をLED照明に変えてみましょう。
その際、リモコンで簡単に調光・調色できる器具を選んでください。
そうすれば、リモコン操作で違いを感じられると思います。
新築やリフォームを考えている方は、
一室多灯や間接照明にチャレンジしてみてください。
一室多灯は必要に応じて適切なあかりを選択するので、
省エネになる可能性もありますよ。
◆多彩なLED照明は、ショールームで体験してみよう
あかりでどのように雰囲気が変わるのか体験したい人は、
照明メーカーのショールームへ行ってみましょう。
調光や調色によってどんな違いがあるかを実感することができます。
また、一室多灯や間接照明にした空間を体験したいという方も、お越しください。
多種多様な照明、選び方、組み合わせ方によって、
同じ空間でも大きな変化があることに、きっと驚かれると思います。
ほとんどの照明メーカーのショールームでは、
平面図を持っていくとプロが部屋に合った照明のプランを提案してくれるサービスがあります。
自分の家にぴったりの照明プランを無料で手に入れることができるので、
新築やリフォーム時はもちろん、照明器具を変えたいという場合も利用してみましょう。
ショールームの見学の際には専門知識を持ったスタッフが説明してくれますので、
事前予約がおすすめです。
遠方でショールームへ行くのが難しい方は、
各メーカーホームページ内にあるWEBカタログを利用するのもよい方法です。
メーカーによっては、WEB上で部屋のあかりのシミュレーションをしたり、
どんなあかりが適しているかを相談できるところもあります。
新築やリフォームの際、「こんなはずではなかった」と後悔しないように、
ここで紹介したサービスを利用して、心地よいあかりを手に入れてほしいと思います。